日本のスタジオ作品のリマスター工程について、技術者の奥井氏が詳細を明かした。10年以上前、セルロイドの劣化を防ぐため、全作品を4Kでスキャンしアーカイブ化。現在、再上映に向けて最新ツールで新たな色補正を施し、可能な限り最高の画質を追求している。
名作アニメに応用される色彩科学 🎨
奥井氏は、『耳をすませば』のクリーム色やアーシーな赤色のパレットが、色彩科学の進歩を活かして見直されたと説明する。元の工程は緻密で、まず紙に背景を描き、その上にキャラクターのセルを重ねていた。新たな補正は、そうした職人技の基盤を尊重しつつ、現代のデジタル基準に適合させ、より鮮明で忠実な映像を提供する。
Photoshopが存在する前に背景を描く技術 🖌️
今日、それらのクリーム色やアーシーな赤色を4Kの鮮明さで見られるのは技術的な奇跡だ。しかし、誤解してはいけない。元の工程がすでに遅かったのだから、1990年代のアニメーターたちが筆と忍耐を手に、いつか、コンピューターを持った誰かが、昨日描いたかのように見えるようこれを修正するんだろうなと考えていた様子を想像してほしい。テクノロジーは進歩するが、アーティストの汗は今も変わらない。